好きな街がある。
たとえば神保町。
古本屋街と喫茶店が集まり、休日に本を読んで過ごすには最適な場所。
たとえば人形町
生まれ育った下町の街で、下町の雰囲気が身体によく馴染む場所。
そして北千住
住むには洪水が怖いが、居酒屋は間違いがない。
普段は滅多に行かない職場の飲み会。
付き合いの悪いオカマを連れ出すために同僚が設定した店がここだった。
行きつけの店が沢山ある西口の飲み屋街。
少し小洒落た雰囲気に今流行りの肉居酒屋。
同僚らしい選択だが、北千住らしさはまだまだ。
いまいちインスタ映えに振り切れない写真にうつるのは肉の盛り合わせ。
いくつか説明をされたがもう忘れてしまった。
よく飲む連中のため、赤ワインをわざわざデキャンタで対応してくれた。
店員の気はよく聞く店だ。
最近の居酒屋はどこにいってもある程度料理が美味しいので差別化が難しい。
ここも欠点はなかったが、数日経つと印象が薄いのである。
この店の後、二次会と三次会に行ったらしい。
その時の記憶はもうないのだが、一人で行った四次会だけはハッキリと覚えている。
酒の飲み方は歳をとらないが、身体だけはついていけなくなる。