14番線の孤独 / スパイスラーメン点と線 スペシャルスパイスラーメン

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夏に旅行に行くことになった。ドイツのベルリンである。

旅は少人数が好きだ。
大人数の旅行は好きではない。
自分が幹事となるとなおさら。

「得意になって人の世話をやき、気が付くと自分一人が取り残されている」
向田邦子の潰れた鶴にでてくる言葉である。

顔の向きが違う人間をそろえるのは大変だ。
返信率が100%になることは殆ど無い。
他人のために時間を使えば使うほど、自分のために時間を使ってくれる人がいなくなる。
自分で自分の始末さえつけられなくなったとき、人は孤独を知るらしい。

来るたびに駅のつくりが変わる(気がする)下北沢。
こんなんでは13番線と15番線の4分間を見つけることはできないでしょう。
そもそも若者の街に推理小説は似合わないかもしれない。

えらくわかりにくい下北沢の深いところ、階段を上がった先に小奇麗な店をみつけた。
オシャレな街のインスタ映え。ちょっと情報量が多すぎるわね。

カレースープに低加水中太ストレート麺がよくあう。
麺がスープを持ち上げるたび、オリジナルのスパイスがよく香る。
味玉が1.5個入り、揚げたごぼうの甘味は強い。
スパイスもさることながら、具材のチカラが印象的。
カシューナッツとパプリカの触感が食べる楽しさを教えてくれる。

最近は推理小説など読まなくなり、手に取るのはエッセイばかりである。
せっかくドイツにいくのだから、その日の出来事を文章にでも残してみようか。
いや、おそらくそんな時間はない。
これだから大所帯は嫌なのだ。