似ているなって思って。
みんな自分らしく過ごしたいって思うのよね。でも、それができない。
なんで自分らしく過ごすことができないのかって、否定されて傷つくことが怖いから。だから周りの反応をみながら、波風が起きないように、怪訝な顔をされないように自分を「らしくない」方向に矯正して生きている。
だから生き辛い。
でもやっぱり自分らしく生きたいじゃない。でもやっぱり傷つけられたくないじゃない。だから、自分を守る鎧であり、自分をアピールする武器が必要になる。
普通の人はそれをファッションで実現する。自分らしさを表現する手段として。
でも昔の私にとって、それは着ぐるみだった。
自分自身の性に対する違和感と、それを表に出せず、逆に男らしさを強く求められる世界にいた生き辛さ。嘘をつくことに疲れてきたときに、着ぐるみに出会った。
自分で作った自分らしいキャラクターを身にまとい、コンプレックスである自分自身を隠しながら、自分らしさを周りに主張することができる。こんなに楽しいことがあるか!という感じよね。
でもそれから少し変化があり、私の私らしさの主張の仕方が変わってきた。大きな変化は、私は私に自信がもてて、自己肯定感が高まって、今まで否定して隠していた生身の私を隠す必要が無くなった。そして女装というか、メイクという手段を手に入れた。
私らしさを周りに主張する武器として、それを使うことを覚えた。
そして今、私はまた新しい武器を欲しがっている。それは普段の生活において、私らしさを押し通すための武器。それが筋肉である。単純に肩幅広くて腰が締まっててなのにウケ体質のけもお兄さんが好きってだけなのもあるけど、世の中自分の主義主張を貫くため、交渉で負けないため、人前に立った時に映えるため、筋肉が必要。
これらすべての話はファッションという話に内包されるのかもしれない。
けれど私たちのファッションは強固にアイデンティティと結びついているので、これからも悩み続けるのでしょう。「ケモノとファッション」というタイトルで1万字ぐらいの記事が書けそうな気がしてきたわ。。。
ーーーーー
実は入るのは初めて。チェーンのイメージが強いので消極的だったのよね。
よくある魚粉的なつけ麺。よくある味である。
麺の量が小中大と選べるのもよくある。
新宿西口という土地柄か、つまみメニューも充実し酒も飲めるようである。
ラーメン屋の割に客単価が高くなるので、この場所ではそういう戦略じゃないと土地代がきついのだろう。
つけ麺はいたって普通である。よくあるつけ麺。唐揚げがあったので併せて注文したが、唐揚げもいたって普通である。揚げたてたったぐらいか。
この日は色々なことがあって結構落ち込んでいる日だった。少しでもテンションをあげようかとラーメン屋に入ったが、食事では限界があると悟った瞬間である。気分が良いと飯は旨くなるが、気分が悪いと飯はまずくなる。飯のおかげで悪い気分が良くなることはない。
都会の雑踏で、また一つくだらない生きる知恵を身につけた。