上野で飲んだ帰りの大江戸線。
身近にあったけれど、慣れない路線。
狭くて深くてうるさい。
感度のいい女のあそこみたい。
そんな女に乗せられて、うっかり寝て運ばれた先が築地市場駅。
慣れないもんに手を出すべきじゃないわねと思いつつ、
出荷先から寒空を歩くことにした。
歩いたって到底たどり着けない距離。
おとなしくタクシーに乗るしかないのに、せめてもの抵抗で自分の身を冷やす。なんなのこれ昭和のドラマかしらと思っていたら、八丁堀のあたりでオアシスを見つけた。夜中に輝くネオン。キャバでもソープでもなく、ラーメン。。。
深夜のラーメン屋はダイバーシティ。
水道管工事のドカタ、深夜残業を終えたIT系、近くに住むカップル、終電を逃したサラリーマン、深夜バイトの中国人、そして調理場で忙しく働く人たち。
そんな環境の一部になっていることに、東京の夜を感じつつ、
今日のわたしはザーサイ坦々麺の気分。
ここの坦々麺はちょっと特別。
ピーナッツというかゴマが控えめ。クリーミーさはあまりなく、醤油ベースに、トウガラシの辛みがさっと抜ける。ザーサイの触感と香りがいいアクセントになっていて、坦々麺のわりにあっさりと食べられる。飲み会後のラーメンとしては最強に近いレベル。
縮れ中細麺との相性も良く、深夜に流れ着いた先のお相手としては最高。
寒空のオアシスで身も心も温まりすぎたので、タクシーで財布を冷やすことにしたわ。